2014年 桜蔭中『算数』入試分析
例年どおり大問5つ。内容は易化した。しかし「差が出ない問題ではない」。取れる子と取れない子には明確な差がある。今年の場合、合格点を取るために必要な要素は以下のとおり。
1、素直に問題文の誘導に乗って考えを進める習慣
2、数の性質を「頭で理解している」レベルではなく「体に染み付いている」レベルで習得すること
3、問題の条件を的確に理解して処理していく緻密さ
4、素早く正確な計算力
この中で、差が出る要素・鍛えづらい要素は1と2である。ともに「来月のテストでいい点を取って上のクラスに行くための勉強」をしている環境では伸びないからだ。
受験勉強は入試で合格得点を取るために行うものであって、目先のテストのために行うものではない。ここを履き違えることなく、入試に必要な力を養ってもらいたい。大手塾の大規模校舎において、月例テスト対策をしないでトップクラスに常駐できている子はそれでいい。そうでないならば、「入試の本質に触れられる環境」を早いうちから意識的に設けることが肝要といえる。