2014年 麻布中『社会』入試分析


例年通り、ある1つのテーマに関する通史的な視点から、種々の問題がちりばめられた問題構成。祖父・父・子の3世代における学校教育のあり方・その変遷が今年のテーマであり、地の文が一人称視点で進むのがやや目新しいか。やはり近現代史における社会情勢の変化についてその理由を考えさせて書かせる問題が多い。

さて、社会の入試において、「本文よりも先に問いを読む」ということを聞いたことはおありだろうか。この解き方の最大のメリットは時間の節約である。理科と社会を同時に行う学校もあり、理科に時間をまわすためにこの手法を推奨する指導者も多い。

だが筆者は「麻布志望者については、このやり方を推奨できない」。

麻布が問うているのはただの知識ではなく、ある現象に関する考察力・論述力である。ゆえに、本文全体を読んだときに抱いた感想や疑問が、答案を作るうえで重要な手がかりになるのだ。ぜひ本文を読んだうえで問いに入るスタイルで受験勉強を進めていってほしい。

麻布の社会の対策として最も有効なのは、日ごろから「なぜ」ということを考えることである。対象の硬軟は問わない。たとえばご家庭で、テレビを見ながら「なんでふなっしーってこんなに売れっ子になったんだろうね」という会話をするだけでも、自分なりの考察をして論ずる力は磨かれる(筆者が答えるなら「喋るゆるキャラ」という、人と動物の中間にあるような珍しい存在感ゆえ)。

社会という教科は地理・歴史・公民を問わず、人の営みについて考える教科である。その力を伸ばすためには、考える機会をなるべく多く与え、なるべく多く考えさせる指導者の下で学ぶのが一番の近道だろう。



2014年

開成中
解説 算数 国語 理科 社会
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麻布中
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桜蔭中
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