例年どおり大問1つの構成で、ほとんどが記述問題。しかしその重たさにはばらつきがあり、簡単に取れる記述と、しっかりした読解力・記述力が要求されるものとに分けられるだろう。本文も平易な表現が多いが長さそのものはかなりのもの。麻布受験生は「本文を読み進める速さ」と「キーポイントを拾っていく読解力」を共に養っていく必要がある。
漢字および選択肢問題には特にてこずることはないはず。
問二や四~六の事実確認の問題も、さして難しいことはないだろう。
問七と十~十二は解答欄も大きいため、複数の要素を盛り込んだ答案をまとめていく必要がある。特に十・十一の(2)・十二の3問は、ハイレベルな心情理解が求められる。
傍線部の周囲にさえ着目すれば得点できるわけではない。そして、長い本文全体を何度も読み返す時間の余裕はない。
それゆえ、「最初に読んだ際に、ストーリーや心情変化の大きな流れをしっかりつかむ」という力が求められる。
これを身につけるには、日ごろから小手先のテクニックに頼らずに問題演習に取り組むことが求められる。記述にせよ選択肢にせよ穴埋めにせよ、「なぜその答えを書いたのか」という根拠を説明できるような習慣を身につけたい。